456/550/575はリアのダンパー/スプリングユニットはハブに直接取り付けられています。

によって,ダンパーはハブを介して直接タイヤの動きを入力されるように設計されています。
また,ダンパーの取り付け位置を出来るだけ下にずらして,ダンパーそのものの長さを稼いで有効ストロークを伸ばすようにしてあります。

この設計の意味するところは「ダンパーに出来るだけ直接タイヤの動きを制御させたい」ということです。

最近の設計はロアアームの途中にダンパーユニットの支持点を設けてあることが多いですが,こうするとダンパーにはテコの原理が働き、タイヤの動きに対して、ダンパーの動きが1:1になりません。
そうすると何処に不都合が生じるかというと,微小領域です。小さいタイヤの動きがテコの原理で,より小さくなってしまいます。
ダンパーは小さい動きに対応するのが苦手です。

よって,ダンパーはできるだけダイレクトにテコが働かないハブに取り付けるのが一番安定して性能を出せて、調整も楽なのです。(テコの原理が作用する設置場所だとスプリングレートを計算するのにもテコの分の比率を計算しないと,いけません)

ついでにダンパーはできるだけ直立に取り付けられていればmuch betterです。斜めだと,ストローク量がダンパーの取り付け角度によって,一定しなくなってしまいます。ストロークが深くなるに従って、ダンパーの縮 む量が減ってしまいます(つまり1:1じゃなくなってしまう)

これが中々ちゃんと達成されている車は少ないです。
(ストラットは何も考えなくても達成されます。が,ダンパー取り付け位置は高くなるので、フェンダーの位置が高く無いとストローク確保が難しくなります)