レスポンスとは気筒当たり排気量のことである
空ぶかしのレスポンスのことではない.
空ぶかしのレスポンスはフライホイールが軽ければ向上するが、それはダブルクラッチの時にしか意味が無い.
本当の意味でのレスポンスとは、アクセルの踏込み量に対して、リニアにトルクの出力が追従するか否かということである.
特に、加速時の応答性はトルクの応答性と量による.
踏んだら踏んだ分だけ必要なトルクが出力されるのが重要.
これを達成するには全体の排気量ではなく、気筒あたりの排気量が大きいことが必要になる.
気筒あたりの排気量は大きいと1爆発あたりの発生トルクが大きい=蹴り出しが強い=加速力が強い=レスポンスが良い
となる.
気筒当たり排気量が小さいと蹴り出しが弱くなる.すると、同じ加速を行う為には回転数を上げるしか方法がない.回転数が必要になるということは、つまり、出力に時間が発生することを意味し、時間が発生するということは、それだけ意思に対して遅れが生じるということである.
「過給を行う場合は違うのでは?」という意見もあるかもしれない.
過給=空気を過剰に押し込むこと=事実上の排気量拡大
である.
ただし、過給は構造上、常時、同じ過給圧を供給することができないので、ブースト圧発生までに時間が発生し、レスポンスを悪化させる
「スーパーチャージャーなら良いのでは?」と思うが、この場合は駆動にエンジン出力を使うので、結局、地面を蹴る前に機械を駆動しなければならいことと、高回転域では駆動損失が出力向上分を上回ってしまうのが欠点.
こうして、方程式を解いて行くと「排気量拡大こそ最大のチューニング」という先人の教えの通りということになる.
結論:最高の駆動レスポンスは大きい気筒当たり排気量にあり.