整備性
必要なところに必要な穴や隙間がある.
これが中々実現している車は少ない.
ところが、FRーV12-Ferrariはこれを実現している.
大袈裟ではなく、ロードスターのエンジンマウント交換より、456のエンジンマウント交換の方が、簡単で工具も変なものは必要なく、苦労も少ない.
スーパーカーと言えば、整備性が悪いのが当然のように思われるが、
フェラーリのFR-V12は整備性優先で作ってある.
なぜか、それは設計のキホンが60年代の代物だから.
60年代のフェラーリのV12はレーシングカーであることが大前提.
だから、現場で特殊工具とかさっさと取り外せない部品とか、あったら負けちゃう.
結果、整備性抜群になった.
現場で勝てる車を作った.
この設計図を元にして456/550は製作された.
今回整備したエンジンマウントを交換するのに取り外した周辺機器はエアクリーナーボックスだけ.それだけで必要な部分にちゃんと手が届く.エキマニなんか、エンジンマウントのナットとの間隔がラチェットが入るように迂回して作ってある.
下回りも一見複雑で手なんか入りそうもないけど、触ってみると、必要なところにちゃんと隙間があって、作業できるようになっている.
特殊工具も機具も必要ない.
道端で整備できる.
それがフェラーリ.
たぶん整備性だけで行ったら911並みかそれ以上.